微妙な角度で積み木を乗せる – ネフ社セラ パターン集

セラ

ネフ社の積み木『セラ』で45度傾斜オブジェのバリエーションを考えていたのですが、ぴったり45度で安定させる方法がなかなか見つからず苦労しています。

その代わり、副産物として、こんなパターンが見つかりました。
(以下、立方体が1番、一番大きい積み木が9番です)

まず、9番と8番の積み木をこんな風に組み合わせます。

次に、このかたまりを角で立たせ、5番積み木を下から差し込んで持ち上げるようにして支えます。
この組み方で積み木全体が安定します。

あとは、残りの積み木をどんどん積んでいきます。

今回の作品を『45度傾斜オブジェ同好会』という架空団体へ納品したのですが、傾き加減が中途半端だから「誠意」を見せてくれと言われました。

団体代表「いやいや、わしら、何も金がどーのこーの言うてるわけやないんや。ただな、まあなんちゅーか、この不完全なもんを引き受ける代わりにやな、まあ、なんちゅうか、誠意っちゅーもんを見せてくれ、いうてまんねんや。いやいやいや、金やおまへんねん」

そこで「誠意」の証として、最初の写真の組み合わせを流用して、次のようなパターンを作りました。

このパターンはバランスを取るのがかなり難しい。
この努力に免じて許してもらおうと思ったのですが、「残りのパーツはどうした?」と言われてしまいました。

団体代表「まあ、誠意のかけらみたいなもんは感じられるわ。ただな、まだちょっと足りんのとちゃうかなぁ?いやいや、金をどーのこーの言うてるんやないんや」

そこで、ヤケクソになった私は他の積み木をどんどん重ねていきました。

「これで勘弁してください!」

と涙ながらにお願いしたところ、ようやく相手も納得してくれました。

実は、少ない数の積み木で立てるよりも、上にたくさん積んだ方がバランスが取りやすいのです。
掌に鉛筆を立たせるよりも、ほうきを立たせるほうが簡単なのと同じ原理です。

「誠意」の真実に気づかれないうちに、私はその場を退散しました。

by 積みキチ三平